ドメーヌ・ブランド - Domaine Brand -  [ アルザス地方 エルガースハイム ]

- 二番通り酒店 -

“ドメーヌ・ブランド

アポリネールの詩のように染み渡るワイン造りを。若きフィリップの挑戦。

ストラスブールの西、エルガースハイムに1956年から続くドメーヌです。元々は小麦やタバコなどを栽培、家畜などを育てており、ブドウ畑は15haある土地の中で53アールのみでした。1970年代から少しずつ葡萄畑の面積を広げて行きます。2001年からビオロジック栽培に転換。2006年には現当主のフィリップがドメーヌに戻ってきて、醸造においてもより自然な味わいを求め、酸化防止剤を使わないワイン造りへと少しずつ切り替えていきました。ドメーヌ・ブランドという名前はフィリップとお父さんのシャルルによって2006年に名付けられました。2014年からは詩人のギヨーム・アポリネールのカリグラム(活字を絵のように並べる)をエチケットに。フィリップのギヨームに対する敬意からエチケットを変更したそうです。同じく2014年に、より健全な力強い葡萄を求めるためビオディナミ栽培に。栽培はジュリアン・メイエーからアドバイスを受けています。2016年から土の負担を少なく微生物を大切にするため一部の畑で馬での畑仕事に切り替え、2020年にはカーヴの外にアンフォラを埋めてワインを醸すキュヴェもつくり始めました。現在39歳のフィリップが先頭に立ち、よりナチュールなワイン造りへの舵取りを行っている理由はシンプル、美味しいからだそうです。ドメーヌ全体では10haの畑を持っていますが、年々ナチュールの生産量を増やしています。ワインは酸化防止剤は使わず、無濾過無清澄。品種の特性と畑のテロワールを大切にしつつ、ギヨームのエチケットのように透明感のあるピュアな味わいは着実にファンを増やしています。2021年の訪問では一緒に働いている仲間たちやフィリップのお父さんも交えて談義していた時に、寡黙で逞しい男たちの真剣な眼差し・やり取り、いざ仕事をこなす時のタフさと言ったものを強く感じました。39歳のフィリップを中心に集まる仲間たちも彼と同世代。仲間たちも畑仕事、醸造やテイスティングをよく熟知していて、この若く逞しいチームがまたドメーヌ・ブランドの酒質をぐっと上げていくような確かなエネルギーを感じました。

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