ドメーヌ・プラジョル - Domaine Plageoles - [ 南西地方 ガイヤック ]

- 二番通り酒店 -

“ドメーヌ・プラジョル

プラジョル家が探究心・冒険心を持って積み上げ、形作ってきたガイヤックの味わい

私たちがフランス滞在中に大好きだったスパークリングの一つが、ドメーヌ・プラジョルのフラッグシップワインでもあるモーザック・ナチュールです。これがモーザックの果実味なんだなって素直に思える味わいと、また飲みたいな、日々そばにあってくれたら嬉しいなって思えるスパークリングだと感じました。そしてドメーヌ・プラジョルを訪問した時に、自然と向き合う畑仕事と自然な醸造をベースに、その先にあるものとして、その場所でつくる意味、メッセージを乗せることが多くの人に末永く愛されるワインであるために大切なのだと感じ、私たちがモーザック・ナチュールに感じたことは彼らのこうしたフィロソフィーの元に生まれるのだと思いました。彼らのワインにはガイヤックの作品とも呼べる味わい、そして歴史が刻まれています。6代にわたり続くドメーヌですが、最初にドメーヌの今の在り方に大きな影響を与えたのは3代目のマルセルでした。彼はガイヤックの固有品種でありながら多くの人に忘れ去れてた品種(デュラス、オンデンク、モーザック)を見つけ大切に保管したそうです。そしてプラジョル家、ガイヤックを語る上で欠かせないロベール・プラジョル(4代目当主)へと引き継がれます。学者でもあるロベールは歴史家であり時に画家であり、多くの本を収集し講師を務めるなど地元でも有名な名士でもあります。彼は山中にしばしば足を踏み入れては自生しているブドウの木を探し、その品種・歴史・特性を解き明かし、可能性を研究し時にはインスピレーションを元に畑に再植樹していきました。それらの品種はかつてこの地で栽培され、19世紀にそのほとんどが失われ、忘れさられていった品種でした。ロベールの探究心・冒険心は4種の失われた品種を今のガイヤックに蘇らせ、12の品種を未来の植樹のために残し、ガイヤックにワイン産地としてのアイデンティティをしっかり刻んでいく大きな大きな貢献を果たしました。そしてロベールと行動を共にし意思を引き継いだ息子ベルナール(5代目当主)の代でモーザック、オンデンク、デュラス、プリュヌラールなどの品種はとうとうガイヤックのAOCにも認められる品種になりました。知識を深め、目で見て肌で感じ、周りに惑わされることなく大胆に自分の中からこみ上げる感性を素直に信じ育て、このガイヤックという場所の可能性を模索したロベール、そしてプラジョル・ファミリーへの敬意は尽きることがありません。現在その功績はフランスで多くの人に知られるものですが、山中深くを黙々と歩いていたマルセル、ロベール、ベルナールを想像し、ワインを愛するものとして胸が熱くなるのです。現在ドメーヌはベルナールの若き息子たちフローレン(37歳)とロマン(34歳)に引き継がれました。2015年がベルナールの最後のミレジム。2016年が若き兄弟のミレジムの始まりです。彼らは先代に引き続きガイヤックの固有品種を大切にし、さらに深めていくことを使命としています。彼らはブドウの木だけでなく、ガイヤック固有の植物を保護し、そこに集う鳥や昆虫を保護し、それがガイヤックという場所のエネルギーとなりワインにも還ってくると考えています。generation en generation。代々受け継がれてきた意思、想いがワインの奥に優しく、言葉ではない本当の意味でのアペラシオンを刻んでくれている気がします。

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