ル・クロ・デ・フォリー - Le Clos des Folies - [ ロワール地方 ソーミュール ]

- 二番通り酒店 -

“ル・クロ・デ・フォリー”

丹精な畑仕事から生まれる素朴な地酒のようなワイン

ロワール地方、ベリという小さな村でワインをつくるロミュアルドと奥さんのステファニー。同じ村ではフランソワ・サン・ロもワインを造っています。ロミュアルドはこの地方周辺のドメーヌで20年以上に渡って畑仕事に携わってきた経験豊富なヴィニュロンです。ロミュアルドの畑仕事の経験や知識はフランソワも敬意を持っています。ロミュアルドとステファニーもフランソワに出会いナチュラルワインの魅力にぐっと引き込まれ、2011年に1haの畑を購入し、友人のスタンと始めたドメーヌがル・クロ・デ・フォリーです。ロミュアルドが畑仕事全般を、スタンが醸造を担当していました。2013年までは仲間内でワインを消費していましたが、2014年に初めて彼らのワインを販売。2015年には0.5haを増やし、2016年にはさらに1haと少しずつ畑を増やしています。スタンは2017年から南仏に移り住みドメーヌを離れることになり、現在はロミュアルドとステファニーの夫婦2人でドメーヌを営んでいます。2018年には彼らが気に入っている年代物の美しい垂直プレス機とともに、同じ村にある広い地下カーヴへと引っ越しました。ベリという村には村中の地下に美しい地下洞窟が存在しています。12世紀頃に作られたこの大きな洞窟群は、今は封鎖されてしまってますが、その昔はほとんどがつながっていたそうです。足を踏み入れるだけで冒険心をくすぐられるこの大きな地下洞窟。そこを地下カーヴとして利用しています。口数が少ないロミュアルドは寡黙な農家の人という空気感。奥さんのステファニーはいつも笑顔が絶えず、優しく穏やかな性格。ロミュアルドの苗字の"Sauvage"ソヴァージュはフランス語で「野生的」という意味がありますが、ステファニーはロミュアルドらしい苗字なんだといつも笑って話してくれます。ワインのキュヴェ名やエチケットのイラストはステファニーがロミュアルドをイメージしてデザインをお願いするそうです。2人の仲睦まじい姿が毎回訪問するたびに印象的です。Le Coles des Foliesの"Folies"は直訳すると「狂気」という意味ですが、これは彼らがドメーヌを立ち上げようとした時に何も持っていなくて始めたこと、周りの人がおかしいんじゃないかと思うような状況で小さな一歩を踏み出す勇気は、時に狂気とも呼べるような、後から思う直すと怖くなるような熱量、それがあったからこそ今があるという思いで付けられました。ステファニーは「今も限られた手段しかないけど、情熱を持ってワイン造りを愛するからこそ、ワイン造りもその人を愛してくれる」そう語ります。そしてロミュアルドは「ワインはまず畑仕事から」と。彼らが丹精をこめてが育てたブドウから生まれる素朴な地酒のようなワイン。派手さはないですがじわりと体に染み入ります。

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