ラ・ヴィーニュ・デュ・ペロン - La Vigne du Perron - [ サヴォワ地方 ヴィルボワ ]

- 二番通り酒店 -

“ラ・ヴィーニュ・デュ・ペロン”

静けさと激情と...まるでピアノの旋律のように体に響くワイン。

サヴォワ地方、リヨンとジュネーヴの中間くらい、標高300mに位置する素朴な小さな村ヴィルボワにフランソワ・グリナンのドメーヌがあります。ヴィルボワの小さな村に入って真っ先に目に入るのが、村の奥に見える急斜面の美しい山。山というより崖のような印象。彼のドメーヌからトラックでその山中に入っていくと美しい森に囲まれた彼の美しい畑がありました。ブルゴーニュやローヌなどブドウ畑が見渡す限りに広がる産地と比べても、ブドウ畑よりも森の面積の方が圧倒的に多い場所です。鳥のさえずりが心地よくブドウ畑も心地よさそう。ただ急斜面の畑仕事はきっと過酷だろうと想像します。元々はピアノの先生だったフランソワ。物静かで優しい笑顔、紳士的な優しい佇まい。それでいて長年の畑仕事と向き合ってきた志高い農家の人だけが持つ年季と逞しさが伝わってきます。1993年にお父さんの畑を引き継ぎ、ワイン造りを始めてから、全てが順風満帆な訳ではありませんでした。彼の造る時にナチュールな味わいは全てが理解される訳ではなく、2008年には一度ドメーヌをたたむこともありました。それでも彼の熱狂的なファンは多く、彼のワインを愛するベルギー人の援助によって、再度ワイン造りの道を歩む事になります。少しですが畑も増やし、現在は2haほど。買いブドウで造るシャルドネも。畑仕事はすべて有機栽培で行い、収量は平均30hl/ha。醸造においても亜硫酸は使わず、12〜18ヶ月間古樽でゆっくり熟成します。造られるワインには圧倒的な凝縮感と深いミネラルが、変な言い方ですが実に謙虚に液体の中に佇んでいます。時に出汁感のあるワインと形容される彼のワインは、その存在感とは裏腹に、なぜかいつも奥ゆかしいです。そんな佇まいを感じさせてくれるワインは多くの生産者を回った中でも彼のワインだけ。冬場に彼を訪問した時に、窓の外から目に入った彼は静かに楽譜と向き合っていました。そんなフランソワのピアニストとしての感覚が持つ、静けさと激情が液体の中に宿っているのかな...とそう心から感じてしまう美しいワインです。

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