ボネ・コットン - Bonnet Cotton - [ ボジョレー地方 ブルーリー ]

   

“ピエール・コットン

100%コットン。まるで綿のように優しくナチュラルなガメイ・ド・ブルーリー

ボジョレーの南、ブルーリー村でドメーヌを営むドメーヌ・ソンベール・エ・コットンは1856年から続く長い歴史を持つドメーヌです。彼らのいるオドゥナという村では唯一ワインつくりを続けています。現在は5代目のピエール・コットンと奥さんのマリーヌがドメーヌを営んでいます。18世紀から続く広く美しい地下カーヴには他では見かけることのない黒ずんだ大きなフードルが並んでいます。アルザス地方でつくられたものだそうです。ピエールのお父さんよりも前の時代に購入されたもので、100年以上経つフードル。ピエールもいつ購入したかすでに正確には分からないそうです。この広いカーヴは「Grand Cuvage」と呼ばれ18世紀はブルーリー村のシャトー・ピエルーの所有のもとで4〜5人の農家が共有し醸造していました。1930年にブルーリーとコート・ド・ブルーリーのアペラシオンを定める際に試飲会の会場にもなった歴史のあるカーヴです。このGrand Cuvageをピエールの両親ギィ・コットンとエヴリンヌ・ソンベールが購入しました。ピエールは元々はオートバイのメカニックの仕事をしていましたが、2014年にドメーヌに戻ってきました。最初はドメーヌの畑の2haの畑を任せてもらい醸造を始めました。2016年に父のギィ・コットンが引退し、すべてのドメーヌの畑を引き継ぎます。ギィはクラシカルなワインをつくっていましたが、叔父のパトリック・コットンが1994年からすぐ近くでナチュラルワインをつくっていてピエールはパトリックのつくるワインに大きな影響を受けたそうです。今ではドメーヌのワインをすべてナチュラルワインに切り替えました。ボジョレーのジャン・フォワイヤールの息子アレックス、イヴォン・メトラの息子ジュールなど同世代でナチュラルワインつくる仲間達と日々切磋琢磨しながら次世代を引っ張っていくつくり手です。2020年には奥さんのマリーヌ・ボネもドメーヌに加わります。彼女はブドウ農家に有機栽培の助言をする仕事をしていて、自分でもワインをつくりたいという気持ちがありました。ドメーヌ名もピエール・コットンからお互いの苗字をとってボネ・コットンに変えて、お互いが思うワインをそれぞれでつくることにしました。ブルーリーには、力強いモルゴン、エレガンスなフルーリーのテロワールとも違う、繊細で綿のようなテクスチャーがあるとピエール。酸化防止剤を使用せずピュアな味わいを目指す彼らのワインのスタイルは「100%コットン」。古い文献によると1500年代にはその当時"ブルリエ"と呼ばれるこの地方のワインが存在していたそうです。ブルーリーの原形のワインです。長い歴史を持つこのブルーリー村で、歴史、土壌、気候を肌で感じ育ったピエールが表現するワイン。そして奥さんのマリーヌとともに進化するドメーヌ。ボジョレー地方の中でも一際目を独特の世界観を持つ彼らのワインをぜひ味わってみてください。

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